プロトタイプロボット展インプレ

万博でのNEDO関連ロボット展示は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)による「次世代ロボット実用化プロジェクト[nedo.go.jp]」の中間展示である。ロボットステーションで万博期間中展示されている10体が「実用システム化推進事業」、プロトタイプロボット展に出たのが「プロトタイプ開発支援事業」にあたる。プロトタイプロボットは、一件MAX3000万円と金額的にはかなり少ない。実用システムの方が実際に幾ら貰っているのかは知らない。
全体としては、プロトタイプ展示と言えども、要素技術ではなく、トータルなロボットとして視覚的な分かりやすさが問われている点で一貫している。NEDOにとっては名前を売る場であるから、観客にとって面白い展示でなければならないからだろう。逆に言えば、視覚的なアピールさえあれば、凡百の「俺ロボット」と大して変わらないものも散見された。難関をかいくぐり、ロボット部分をアリモノで済ませてアプリで勝負するタイプのプロジェクトを通した連中はなかなか偉い。どうやって通したのだろう。こういうところでプロジェクトリーダの資質が問われる。

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ポーランド館

最後はポーランド館でポーランド料理を食べた。ローストダックの何とかベリー(クランベリーかな)ソースが、とてつもなく旨い。感動した。民族衣装を着た綺麗なお嬢さん(見かけお姉さん)が、丁寧な日本語でウェイトレスをしてくれる。ピエロギというピロシキみたいな名前の料理を頼んで、

id:naisyosan 「ピエロギって何ですか?」
お姉さん 「ピエロギは……ギョーザみたいなものです」

白人の可愛いお姉さんに小首を傾げて「餃子みたいなもの」と言われるギャップに悶絶。萌え萌え。これがまた、実際に餃子みたいなものだったから面白い。実際、「ポーランド 餃子」でググると、最初に出てくる。
ただ、閉館間際、よくわかんない酔っぱらいが向こうのカウンターでマスターやウェイトレスにからんでて、後味悪かった。日本の恥だ。もっとも、怪しげな日本語っぽいものを喋っていたけれど、日本人かどうかは良く分からなかった。まあ、何人だろうと、あれは人類の恥だ。

その他万博雑感

車で行ったので、ベルギー館に入ってもビールが飲めなくてしょんぼり。万博会場は、断じて車で行ってはいけない。それとも買って持ち帰れたのかなぁ?
北欧合同館は手抜きで腹立った。モノがねーよモノが。
そう言えば、全体的に外人が少ない。もっと沢山来てるのかと思ってた。


万博は、思ったよりずっとよくできていた。でも注意深く見ると、インフラ面での異常なこだわりと、人間系の不統一・ディスコミュニケーションとの乖離が感じられた。今となっては万博で展示をすることに、国のアピールとしての意味は無い。だから、全体としては、異常な規模で行われる普通のエンターテイメント企画になっているし、見る側も、何か面白いモノがあればいいな、とか、取りあえず話題だし折角だから、という気持ちで出かける。いまだに、国を紹介したいという悲しい意志が残っている弱小国が割を食っている。でも、そういう歪んだところが面白い。今の忙しい世の中、こんな規模のイベントが、上から下までまとまって行われることなどあり得ない。この程度で済んでいるなら、行幸と言えるんじゃないかなと思った。