プロトタイプロボット展インプレ

万博でのNEDO関連ロボット展示は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)による「次世代ロボット実用化プロジェクト[nedo.go.jp]」の中間展示である。ロボットステーションで万博期間中展示されている10体が「実用システム化推進事業」、プロトタイプロボット展に出たのが「プロトタイプ開発支援事業」にあたる。プロトタイプロボットは、一件MAX3000万円と金額的にはかなり少ない。実用システムの方が実際に幾ら貰っているのかは知らない。
全体としては、プロトタイプ展示と言えども、要素技術ではなく、トータルなロボットとして視覚的な分かりやすさが問われている点で一貫している。NEDOにとっては名前を売る場であるから、観客にとって面白い展示でなければならないからだろう。逆に言えば、視覚的なアピールさえあれば、凡百の「俺ロボット」と大して変わらないものも散見された。難関をかいくぐり、ロボット部分をアリモノで済ませてアプリで勝負するタイプのプロジェクトを通した連中はなかなか偉い。どうやって通したのだろう。こういうところでプロジェクトリーダの資質が問われる。

さて、行ってみると、そこら中にRobovieが。まあとにかくRobovie、HRPが売れまくり、というのが第一印象。引きこもってしこしこやっていられる研究室と、花を咲かせなければ死んでしまうATR産総研の違いか。
通して見た後は、ステージものが負け組になっていたのが非常に印象的。常設展示として、デモ中でなくても常にモノとビデオやパネルを見せて説明できる展示は、アピールが強かった。会場が狭すぎて、一カ所のステージに押し込まれたプロジェクト達が可哀想。スペースもらえてるのに説明員を配置してないプロジェクト害潰

ライフポッド

街角ロボット。キオスク端末みたいなの。Robovie版もあり。何か声が変だった。スピーカー割れてるんちゃうか?
客に説明を求められてないのが残念。何故だろう。ディスプレイ版の失敗要因は筐体デザインだ。ディスプレイが埋もれていて、何をさせる機械なのかが分かりにくい。Robovie版もインタラクションの気配をさせていなかった。
そろそろロボット情報デザインが必要だと思う。

クーパー

煎餅に似顔絵。
完全に2次元の画像のみから似顔絵を作る。他のセンサは使っていないらしい。鼻筋とかよく見つけられるなぁ。アルゴリズムまで突っ込んで聞けば良かった。
煎餅はおまけ。

ピクチャーロボット

インクジェットで食器にペイント。うーん、これは本当に普通。

テレサフォン

ロボットフォン+光学迷彩=R^3テレイグジスタンス。館研集大成とも言えるが、その場で見るとかなり間抜けで笑える。
実際にロボットフォンサイズにして対面から触れるようにすれば印象も違ったのではないかとも思う。本当はもっと可能性を持ったネタなのだが……。光学迷彩の制約が大きすぎるんだよなぁ。

エミュー

ジンジャー。
スペック上からメリットデメリットを言えば、ジンジャー(倒立振子)にそれほど大きなメリットがあるとは思えない。認知的に、動き出しの前のモーションから、「どこに行こうとしているか」が人間に予測できる点がむしろ嬉しい。必ず、いったん動きたい方向の反対側に車輪を動かさないと(体を倒さないと)そっちに動けないから。
だが、個人的にはジンジャー機構ロボットのリアリティを示せていない点で弱かった。
例えば待機時はスタンドを立ててアクチュエータを止める必要があるし、出会い頭の衝突を避ける時の動きや、衝突してしまったときの制御なども必要だ。ジンジャーの基本的な制御自体は学生でも設計可能なレベルなのであって、そこから例えば人間にとって分かりやすい軌道生成パターンを研究してアトラクタを作るとか、そういう工夫が見たかった。

ももっち

未見。

スマートパル

何してるんだか本気で分からなかった。質問する気になれなかった。

DAGANE

未見。デザインは好き。

リプリーQ1 expo

リプリーたんハァハァ(お約束


流石は石黒先生。id:naisyosanが会場で言っていたけれど、

  • 不気味の谷を越えつつある。
  • センサールームと統合したい。

後者は、実際その路線で来ている点が、他のアクトロイドとの決定的なリアリティの差だと思った。森山さんが言うように、ロボットがユビキタス世界を利用するようになれば質的な変化が期待できる。認知の研究に閉じこもるのではなく、ロボットとしてインターフェースロボットを開発することに本気だから、こういう解を示せるのだと思う。
ちなみに、放っておくとうたた寝する。目線も適当なところでわざと外す。まばたきも、呼吸による胸の上下もする。手先の網手袋は、少しでも手を小さく見せるため。
目線がユーザと最初からあってなかったり、腕の動きが怪しかったり、制御的な部分でのこだわりは弱い。客やアテンダントがもうちょっと色々触れるといい(ちゃんと反応が組み込んであるらしい)のだけど、流石に万博ではデモれないようだ。対セクハラ反応も仕込んであるはずなのだが……


他のアクトロイドが見られなかった(ロボットストリートの立ち姿以外)のが残念。メンテするときは技術スタッフがおもむろにスカート捲り上げて首を突っ込むらしく、かなりアレゲ

マイクロサージャリーロボットシステム MM-1

遠隔微細手術用ロボット マイクロフィンガー&ハイパーフィンガー

超精密人体ロボット

この辺まとめてコメント不能。見たけど、知識不足でどこを突っ込んでいいのか良く分からない。とりあえず神速の7重結索とかはまだ出来なさそう。どうしてもマスタースレーブ的なエンドエフェクタである必要があるのかしらん? ミシンとかじゃだめ?

サイバーアシスト・マイスター・ロボット

未見。どこでやってたんだろ。

マンマシンシナジーエフェクタ

生卵も重い物も持てるパワーアシストアーム。
「どういうマシンなのか」が分からなくて難儀した。
基本的には、でかいアームにダンパで重力補償がかかったもの(広瀬研で言うフロートアームっぽいもの)に、慣性重量を消すためのパワーアシストがついたものがベースで、その手先によく分からんハンドがついている。ほんとかな。ハンドは卵モードと椅子モードで違う動きをしている気がする。単にかちかち言わせているだけの時はウォームが動いていない。
個人的にはオフィス内で使えるフォークリフトが欲しいのですよ。ディスプレイが21インチCRTなんで……w あと、ラインの最後で製品を積み上げるのに使えるかな。あんまり卵モードの使い道が思いつかない。
説明がちゃんと聞こえなかったのと、角っこでなかなか近寄れなかったのが残念。

ウォールウォーカー

おお、本当に動いていやがる。パッケージが綺麗なのにも感心した。
どうやってバタつきを防いでいるのだろう。

UMRS-NBCT

見なきゃいけないのにデモが見られなかった。残念。

MOIRA2

未見。MOIRAは無限軌道の回転方向を周囲で一致させているのがポイントらしいが、MOIRA2で何が新しくなったのかは知らない。
現場投入を目指す本気のレスキューものは、理論的な新しさよりも、実際に使える技術の選択に重きが置かれている。見るべきは現場経験。

IMR-Type1

見たけど、IHIマークに気を取られてて、いまいちコンセプトを掴めなかった。なんかIHIってかっこいいんだよね。石川島ハマリ重工。

ドクターインパク

そもそも下水道管の検査に打音検査が使われていなかったという話で、ちょっと驚き。
一見ロッドで繋がっていそうだけれど、ハンマーとセンサの間はちゃんと絶縁されている(当たり前だけど)。あとは電源とかアンビリカルとか水密性とかが問題かなぁ。技術的には製品化に近いように見えた。

バッティングロボット

バッティングはどうでもよく、実体は高速度カメラと高速度画像認識。ロボット関係ないし。ただ、実際に広島大学で開発された部分がどこなのかが、説明員に聞いても最後まで分からなかった。カメラは買ったものだし。後から関係ない他の人と、前処理の部分じゃないか、みたいな話をした。


最近のハイスピードカメラって、1280x1024で2億コマ/秒とか撮れるのね……

インタアニマル

え、これって展示物だったのか!(笑)

ロボビー&ワカマル

ロボット漫才キター
「企画自体がお笑い」というのが最大のツッコミどころと見た。

着せ替えロボット

未見。

PBDR

ダンスパートナーロボ。
力センサ情報ベースでパートナーの様々なステップを予めHMMモデル化し、パートナーの次のステップの最尤推定を行う。
ダンスロボというアプリ自体も、ロボット認知モノとしてドメインを上手く限定していて大変面白いが、それ以上の可能性を色々と感じさせる。例えば介護ロボットなんかが、介護相手の動作パターンを推定できるようになれば、馬鹿正直な制御よりパーソナライズできて良いかも。あるいは単に「まるいち」でも可。
音素ならぬ「ステップ素」があるはずなんだが、どこまで記号化できてるんだろう。

J^2 (ジャンピング・ジョー)

未見。中央ステージの展示は2時間以上貼り付かないと全部見られないので、どうしても見逃す。

探査型ヒューマノイド HRP-2

人とインタラクション可能なヒューマノイドロボット HRP-2

インパクト動作ヒューマノイド HRP-2

やり過ぎっちゅーねんw
インパクト動作だけ見られたけれど、流石にきちんと動いていた。
世の中のロボットは、究極的にはモデル制御ベースと、自律・学習ベースの二つに分けられる。前者のトップランナーがHRPおよび川田工業であって、評価も対話も進まない後者に比べて着実な進歩を遂げている。後者にとってのベンチマーク相手としても、HRPには行き着くところまで行き着いてもらうことが義務だろう。

WINDロボットシステム

未見。

親子ロボビー

遠目にちらりと見たのみ。

アニマトロニック・ヒューマノイドロボット ユーティー・ミュー2: マグナム

"UT-μ2:magnum"
宙づりのロボットが、mocapされたプレイヤーと、VR空間でボクシング。実機に搭載されたボードで、リアルタイムにプレイヤーの動作を学習することが特徴らしい。学習の様子と、それをどう使っているかのアピールが弱く、ポイントが分かりにくい。また、アプリ的に、余りにもロボットが不要すぎるのが問題。あれだったらVR空間に終始した方がゲーム性が明らかになる。そもそもヒト型が宙づりであることを奇妙に感じた客は多いだろう。本当はゲームが作りたかったわけでは無いはずだ。今までやっていたからと言って、一般向けに同じ事をやるのは辛い。
東大中村研と言えばヒトモデルの力学計算で余りにも有名な、その筋では世界最強とも言える研究室。もっとポテンシャルを見せて欲しかった。今回の研究はたぶんこれ[u-tokyo.ac.jp] 。すごいことをやっているのに……。

小太郎

KOZOH4

ながら-3

WABIAN-2

まとめて未見。WABIANはちょっと見たかったんだけどなぁ。

みゅーたん

これも未見。

お供ロボット

誤認識しまくりw もっとも、他の日のデモでは普通に動いていたそうだ。
画像認識技術は進化していないようなイメージがあるが、アプリに落ちるところではまだまだやれることがあるらしい。画像ベースできちんと対人距離を、結構なスピードでコントロールできるところは面白い。制御周期を聞き忘れた。


関係ないんだけど、個人的には、同じ画像データをパラレルに様々な制御に利用するようなロボットが見たい。監視モジュールはこの場所を見続けるべきだと言い、マッピングモジュールは周囲を見渡してマップの更新をすべきだと言い、対人インターフェースモジュールはヒトを探して接近すべきだと言い、それらの調停をしながら、それぞれの制御を同じ画像データからバスをパラレルに伸ばして同時に処理するシステムが見てみたい。

アプリアルファ・聞き分けアプリ君

多少癖が出ていて、聞いてくれる声と聞いてくれない声があった。
音声認識や画像認識は、研究室や実環境では動作しても、会場デモではとても弱い。ほとんど不可能と言っていい。カメラのオートアイリスが生きていたりする凡ミスもあるから一概には言えないが、まあ動いたら運が良かったぐらいのところが現状だ。要するに展示会向けのネタセレクトとしては最初から自爆なんだが、家庭向けという事業展開的にはむしろ王道なのが困りどころ。

全方向移動車椅子ロボット/お使いロボット「小回り君」

物理エージェントロボット/PAR04R

エコノビークル

未見。この辺り、一日二回しか単独デモがなく、厳しい。説明員へのアクセスも難しい。
全てRTミドルウェア利用。RTミドルウェア[aist.go.jp]とは産総研が中心となって開発しているCORBAベースのミドルウェアで、最近はOMGにおける標準化活動を行っている。バックグラウンドにはHRP等で使っているARTLinux上リアルタイム通信とか、リアルタイムCORBAの開発などがあり、実際に最先端のロボット開発で使われている点が長所。本質的にはCORBAなのが難点か(汗)
電通大のにはORiNの文字も見える。ORiNはDCOM+SOAP。開発はVC++べったりで行うようだ。

ハイパーロボット

センサールームとwakamaruの連携。デモ以外の時間でもビデオが流れていたのは良かった。
ただ、blog支援というアプリはどうかと思う……。気持ちは良く分かるんだけれど。ヒトのことなど忘れて、ロボット支援に徹した方がストレートで良いと思うなぁ。

スタディアス

説明は聞けなかった。
これは多分NHKの紹介番組を見た方が早い。id:yumeno氏が聞いたところでは、6脚分の学習には相当時間がかかるとか。
NHKの番組を見ると、最初から脚の動作がそれなりにできているけれど、ベース軌道とかパラメータとかはどういう風な設定だったのだろう。

合体変形ロボット M-TRAN III

ちゃんと動いているところを初めて見た。10日間も展示したのも初めてだろうが、そもそも終日動作展示したこともあったのだろうか。
何の役に立つのかさっぱり分からないM-TRANだが、とにかく見ているとわくわくする。

未来科学百科事典と多指ハプティックインターフェースロボット HIRO

未見。ごめん、どこにあった?

マッスルスーツ

怖いお姉さんSAYAで有名な理科大小林研。センサ・制御は不明。デモも見られなかったし、説明員もいなかった。いたのかな。
ところでここの空圧人工筋肉、なんとUSBなのだ。ここは一つアキバオーとかで売ってITMediaに取り上げて欲しいところだ。

ロボットスーツ HAL

老舗の神奈川工科大スーツとの最大の違いはセンサと制御系だ。神奈川工科大は筋電位はノイジーすぎるとして、筋肉の堅さを計るが、この筑波大スーツはそのノイジーな筋電位を使う。その代わり、人間の機構モデルを立てて、そこにバネダンパイナーシャの仮想ダイナミクスを追加し、これを目標値として制御を行う(のかな?)。
インピーダンス制御はハプティックの鍵だ。人間が持っている体性感覚や自己のモデルについては様々な議論があるが、少なくともインピーダンス(関節の固さ、抵抗感)がモデル要素の一つになっていることは疑いない。人間が、「ある高さで腕を支持せよ」と言われて、その状態から外力に対してきちんと位置でサーボをかけられることは、まず無い。腕がぶれたことを認識して、慌てて腕の筋肉を「固く」するのが普通だ。これがインピーダンス制御。
というわけで、インピーダンスと力制御ですよ、というようなことを偉い人に言ったら、今や制御でできることは全てやり尽くされていて、後はセンサの精度しか無いんですよと切り返されてしまった。いや確かにそうなんだろうけど……
ちなみにインピーダンス制御をきちんとやるには、出力軸を手で回せるぐらいイナーシャと静止摩擦の少ないハイパワーなアクチュエータが必要。普通のギアで減速しちゃだめ。

セラフィ

自立支援ロボット キタサップ2号

サイバネティック・ヒューマンロボット・インターフェース・システム CHRIS

未見。どこにあった?
しかし、キタサップ2号という高専ロボコン的ネーミングはいかがなものか……

健康・食品アドバイザーロボット

PaPeRoである意味は全くないのだが、なぜか大受け。人格を感じさせるロボットのインターフェース性を改めて証明したと言える。
お姉さん達の緊張感が面白かった。

四脚ロボット 鉄犬

可愛い〜。
すごい勢いで地面に叩き付ける鳥足が可愛い。足先が板バネになっていて衝撃を吸収しているが、川崎ロボット連中の方がまともな軌道を設計すると思うw
だがそれがいい

移動跳躍ソフトロボット KOHARO

形状記憶合金ベースの小型ロボット。ちゃんと動いて跳ねていた。大したもんだ。このままでも、ふつーにインテリアとして使えそう。あと変形合体プラモデルとかに応用できないかな。

腕脚統合型ロボット ASTERISK

先人がいそうな研究ではあるが、実際に動作させてる点は偉い。アームを色々な用途に使うというアイデアは常に魅力的だ。もっともデモは見られなかったし、質問も、し損なった。
自分としては、足先にタイヤが是非とも欲しかった。All-Terrainの延長としては、やはりタイヤは絶対欠かせない。

クロバット飛行船ロボット AAR

すげー。
本物は見られないのだが、ビデオが上映されていた。活発に動き回り、宙返りをこなす飛行船。かっこいい。
プロトタイプと思われる全長1m強程度の小型版と、人が乗れそうなサイズの大型版がある。大型版のスクリューがかっこいい。普通のスクリューの根っこを振り回すのではなく、全方向スクリューを備えている。これは確か日本のトンデモ兵器とか、タグボートとかに使われている奴の亜流ではないか。えーと(内輪IRC過去ログ検索中)シュナイダープロペラ?
ちゃんと翼面形状の羽を立てて、揚力を使うようになっている。
嘘くさいけど超かっこいい。

高機能飛行ロボット OBK-SkyEye 1&2

うーん、良く分からなかった。

奴凧型飛行ロボット

まったく意味不明。トンデモ? それとも本当に凧揚げをするのかな。id:naisyosanが言っていたが、ボディ中央の巨大な空隙で気流がすごいことになっていそう。

プレホスピタルケアロボット

コンセプトは理解した(ような気がする)が、このロボットがどれぐらいの機能を持っているのか把握できなかった。直感的には、いきなり自律走行まで持って行かなくてもいいような気がする。

森林作業支援ロボット WOODY-1

堅実っぽい。でも、ちゃんと枝切れるのかな。ぱっと見たところ、ロック機構とかなさそうなんだけど。動くとすれば素晴らしいね。あとは値段の問題だね。
あと、アイデアに対してちょっとナイーブな感じ。林業関係者の拒否反応を引き起こしそう。そんなこと言ってられないほどせっぱ詰まっているかも知れないから、分からないけど。

キャンディ-05

うーん。どうなんだろう。こういうの。教授がゴルフ好きとかから来るのかな。実現可能性をリアルに考えられる知識がないので、どう判断していいか分からない。ドメインの決め方としては悪くないけれど……ゴルフってこういうスポーツなんかな。


余談だけど、マイノリティレポートのCMネタに対する反論として、ときどきゴルフ場の受付おばちゃんの話が出てくる。ああいうところのおばちゃんは、全ての客の顔を覚えていて、自動ドアが開くと「いらっしゃいませ、○○様」 と迎えて、ロッカーも何も全部対応してくれるらしい。ユビキタスコンテキストアウェアおばちゃん。

金の鯱ロボット

何なんだ一体w しかしちゃんと泳いでいるからますます訳が分からん。漏れは騙されてるのか?

水陸両用ヘビ型ロボット ACM-R5

ヘビ合体。同じ原理を生かして水陸両用にしてしまっている。ヘビもしっかり進化を続けているなあ。サンプルとして飾ってあったものは、フィンの場所によってタイヤが二輪だったり一輪だったりしたが、デモの実機では全て一輪になっていた。各節一輪でも安定するんだね。回転してしまいそうだけど。
陸上で鎌首もたげるのはともかく、水中で潜り込むのには参った。かっこいい。しかし、とにかく操縦が難しそうだ。
これでジャンプして陸に戻れれば最高なんだが……

ごっこロボット ASKA

意外に素早い。滅多にないが、一度だけ、誰もいない空間に向かって突っ走っていったのはご愛敬か。子供が遊んでいるのを遠目に見ただけで、何も仕組みを聞かなかった。ちょっと後悔。展示会の現場で、あのスピードでぐるぐる回転して相手を見つけるのは、けっこうすごいことだと思う。かなり安定していたし。
あそこまで出来ているなら、予測で軌道生成して欲しかったかな。あるいは、ステージが上がるに連れてアルゴリズムが高度になっていくとかだと、子供的にすげー燃えそう。

次世代インテリジェント車いす

これも、けっこう綺麗なお客さんのお姉さんが乗って楽しんでるのを遠目に見て萌え萌えしていただけで、中身を聞き忘れた……。ここまで来ると疲れちゃって(^^;
いやつーか、お嬢様風の黒髪に近いロングヘアのお姉さんで、降りた後にスタッフに丁寧にお辞儀する様が異常に萌えた(もういいから)

レスキュー支援用重作業ロボット T-52援竜・改

我が道を行くテムザック。ここの生産力には全く脱帽する。まあ、今回は京大の研究が主だけれど。
今回のポイントは操縦席で、今までのマスターアーム操作では腕を上げっぱなしで疲れてしまうところを、肩から肘までを水平面に二次元投影してしまうことで、アームレストを実現して解決している。失った一次元はどこかにレバーを作っているのだろう。なかなかリーズナブルな解だ。


レスキューものは、スピードと確実性が物を言う。実際的な意味でもそうだし、周りの信頼を得ていく上でも重要だ。通報から移動開始、移動、到着後のセットアップ、スムーズな操縦によるミッション遂行と、とにかくノートラブルで最速の行動が求められる。ことレスキューについては操縦の研究というのは焦点のひとつだ。趣味の問題ではないのである。今後は、この操縦席をRVかワンボックスに収めて、現場に急行した後、一瞬で無線LANを張って使用可能にするまでのシーケンスを実現して欲しい。

チャリべえ

いや、正直どうかと思う。でも月面を行く未来想像図で笑ったから許す。

自律運行除雪ロボット ゆき太郎

最後に激シブな除雪ロボ。デモ用の雪は、毎日氷を買ってトラックの中で砕氷して作っているらしい。寒いんですよー、と説明のお兄さんは笑っていた。
駐車場とか、家の前とか、そういう狭いエリアで、毎朝の除雪に使うことを想定している。新雪じゃないとかき込めないし、除雪した雪を吹き飛ばしたりしない。雪をブロック状に固める機構もシンプルで、腹の中でウォームで送り出して圧縮しているだけ。悪くないんじゃないかと思う。
自律である必要はあんまり感じないけれども……。

その他雑感

パッケージの綺麗さが、ROBODEXなんかとは違う点かなぁと思った。割とメカメカしい所でも、軽くアルマイト処理された外装パネルを張ってあったりして、少しは努力してる。