あまぞんさん

最近思うのだが,AmazonのRecommendationは,本当に今でも協調フィルタベースなのだろうか.その上に何重にもチューニングがかかっている(新作はジャンル優先で初期値を作るとか)のは知っているが,それにしても最近のお勧めは,選んだ本と同じジャンルにばかり分かりやすく集中しすぎている気がする.例えば"Advanced Compiler Design and Implementation"を選択すると,その下に並んでくるのは"Optimizing Compilers for Modern Architectures", "Engineering a Compiler", "Compilers", "Linkers and Loaders", "The Compiler Design Handbook"とった調子である.……この例だと納得できなくもない(特にAhoとLinkers and Loaders)が,しかしそんな,一気に何冊も同じジャンルの本を買うか? Webの一覧性のおかげで,物理書店なら「この棚の端から端まで,ぜーんぶくださいな」みたいなドカ買いが日常化しているのだろうか.一通りの参考書は物理書店でそろえたけど,後から評判聞いて良さげな本を知ったから思わずクリック! みたいな奴はもう少数派なのか.買い物依存症Amazon信者の購入数が全体のリンク数に対して大きすぎるのか? あるいは,リストマニアがジャンル依存リストを作るせいで,正のフィードバックがかかってるのだろうか.
本当に協調フィルタでやっていれば,純粋に「この本を買った人はこんな本も買っています」というつながりが,割と遠いジャンルでも,あるいはジャンル分け不能な世界でも綺麗に反応してくれるはずで,それが嬉しいから,ディレクトリやメタデータじゃなく協調フィルタを使っているはずだ.同ジャンルに集中したら,わざと散らしてくれるぐらいじゃないと面白くないなぁ.同ジャンルで集中したリストというのは,大抵「このジャンルではこの本が人気です」扱いとほぼ同値だ.そんなのパーソナライズにならないじゃないか.
と思っていたら,知人に勧められたCYNTHIA THE MISSION 1 (ZERO-SUM COMICS)にくっついて,仮面のメイドガイ(1) (カドカワコミックスドラゴンJr)なんてのが出てきた.何だコリャ…….やはりAmazonは侮れない.ちなみに最近こだわっているPeach Fuzz Volume 1 (Peach Fuzz (Graphic Novels))には,東京ミュウミュウが付いてくる.向こうのOtakuサイトではよく見かけるので,ヒットしたんだろう,多分.