Project Looking Glass の全貌 基礎編[java.net]

from: 人机交互論 鏡の国のインターフェイス[cocolog-nifty.com]
LG3Dページ[java.net] の最下部に、実践編1, 2も載っている。


知ってる人はよく知ってる例のアレだ。相変わらずscreenshotがいまいち魅力的でないのが残念。MacBeOSみたいにはいかんのか。だが、サンプルのCDViewerが、このサンプルソースのLayoutManager3D継承クラスで実装できている点は面白い。えらい短い。3Dレイアウトマネージャという概念自体も(考えてみれば当たり前なのだが)面白い。ちなみに、まだダウンロードはしていないので、使用感の評価は不能
もちろん、デザインの議論以前に、コアをJavaに依存する点で、Jiniの二の舞の危険は非常に高い。ブラックボックス化できるなら良いが、時々ユーザモジュールとのリンクが必要であるため、ABI設定とAPI公開には、心を砕いた方が良いと思われる。Jiniに比べて有利な点は、コードのダウンロードが必要なく、加えて業界も異なることだ。LG3Dは、もう少しがんばれる。もっとも、LG3D成長の過程で、JNIを置き換えるようなnativeコード協調技術が出てくるといいと思うのだが。全てのnativeコーダーにJNIを書けと言うのはちょっと辛いと思う。

実は内部構造のトータルな解説は初めて見た。が、構造自体は何だかあっけないほど普通だ。ライセンス問題への対応などを見ても、超革新的な技術ですっという気負いよりは、現実的なコンセプトを立てて、必要なことを今風に着々とこなしている印象がある。シーングラフのC/S分離やアニメーションのサーバ側実行などは、当然とはいえ、何か。モデルを彷彿とさせて何だか懐かしい。
今はC/S間をRMIでやってるらしいが、今後はどうするのだろう。CORBAなんか遅くて使えないだろうから、独自プロトコルを設計するのかなぁ。C/S分離と非同期イベントはXへの回帰でもあるのだろうか。やっぱりこの辺を始めると、イベント機構は真っ先に必要になる。どこかにC/C++のフリーの実装が落ちていないかな。
3D GUIというアイデア自体が懐疑的に扱われている気がする中で、どこまで行けるんだろうか。個人的には成果物への期待よりも、中の議論や技術を盗みたい気分。


スクリーンショットよりdemoビデオの方がずっといい。複数の動画再生や、下部のDOCKのアイコンの中でも動画が動いていたり、ウィンドウをflipすると動画を後ろから見られたり、アホなフィーチャも楽しく紹介されている。静止画デザインが良くないんね。