森岡浩之/星界の戦旗IV

エクエク萌え〜


偏執的というか、統合失調症的というか、エピソードの説明のつもりがキャラクターの説明のつもりが台詞の説明のつもりが……と、同じ力学を使ってフラクタルちっくに描写が螺旋を描いて落ち込んでいく(そしてリミットを越えると強制リセットがかかる)雰囲気は相変わらず。ただ、これからのストーリー展開とも関連して、思想と欲望のカオスが支配する地上社会と、単一原理で決まるアーヴ社会が相克する世界という、普通にSFな視点がいくらか復活してきた気がする。そこにはやはり、「一言語屋ですから」とは逃げられない、描かれるべき、もっと重要な何かがあるんだろうと思う。ティル頑張れ。お前次第だ。今回、出てないけど。
それはそれとして、ツマンネーよ!(^^; やっぱり展開が事務的。長いストーリーだと、時々は仕方ない部分もある。しかし、神は細部に宿るとも言いますが、ここまで大きなモチベーションの薄い展開で続くと辛い。
まあ、次回はようやく帝都壊滅と帝国分裂の危機を迎えてくれそうで、楽しく読めそうですね。