宏方さんへのレス

うぐプラの111[nifty.com]
#リンク張りにくい……
まあ、「見てきたぞー面白かったぞー」で三行ぐらいで終わらせるつもりが、眠りながら書いて目が覚めたらこんなんでましたけど、みたいな文章なんで、あまり期待されても困るのですが。長文っぽいので驚かれたのでしょうか。


ご存じの通り、私は、ハリウッドの拝金主義も娯楽至上主義も全面肯定です。設定のおかしいところをあげつらったつもりはありません。向こうの再設計意図を汲んだ上で、その特徴を挙げ、飲み込みにくい所をどうやって消化するかを書いてみました。私が考えたかったのは、「ハリウッド的視点で、もう『一歩』だけ踏み込むには」 もしくは「仮想の『理想的なラストサムライ』までの軸線上のどこに位置するか」 であって、一足飛びに日本人に必要な視点をここで書く気は無いんですよ。そんなの簡単に書けるわけないし、書いてはいけないと思います。それは感想じゃなくて単なる妄想で、少し失礼です。妄想は二次創作的に、もしくは、まさに語り直しとしてやりたい。感想はあくまで消費的に、謙虚に行われるのが、感想屋としての私の理想。
ハリウッドの文明批判の空回り、というテンプレに沿っているのは事実ですが、あんまり指摘されてないですよ。実際、見ていてもそんなに気になりません。ネタにするのは可哀想です。
他の作品との比較は、ほとんど映画見てない私にはできません。見ていても再確認にしかならないと思うし、この話に関しては細部に神が宿ることも無いと直感。
どう空回りすると魅力的かは、書けると良いんですけれど、実際の所このままで十分面白いと思ってたりする(笑)のでどうにも。あと、文明批判だけではなくて、「やっぱサムライかっこいいよ!」 も、確かに軸として存在するので、空回りだけを強調しても『理想的なラストサムライ』には成り得ないかと。文明批判二割、サムライマンセー八割かな。一・九かも。それでも、総合的にはそういう文脈を忘れてはいけない、というのが主張。それがメインに来るとイタい映画になってしまいます。


で、まあそこら辺は正直どうでもよくて(分も悪いし(笑))、一番の問題は「叙事詩のようなまったりした話」があり得るかと言う点。
私はあり得ないと思ってます。まったりしていたらドラマが無くてもいいかと言えば、そんなはずないです。ドラマ(ミクロで言えばミステリ)が、物語を機能させる基本的力学です(よね?)。上手い「まったり」は、観客を安心させながら話を進めるもののはずで、何だか良く分からない居心地の悪い状態のままではダメですよ。アクションが終わってふと我に返ったときに、『はて?』と思うようでは。


下位レイヤーの話はまた明日。今日は徹夜仕事……

追記
私はサムライ教もかなり嫌いじゃないです。その辺がスタンスの違いなのかなぁ……。何なんでしょうね。日本人にとっての評価の難しさは、筋立てをきちんとすれば解決します。原因を日本人の精神構造とかに求めだすと大変ですが、まあそれもここで気合い入れてやることでは無いと思われ。