創作

なんかCATVのマイナー局でカウボーイビバップをやっていた。13話(ジュピター・ジャズ後編)から16話(ブラックドッグ・セレナーデ)まで。ビバップは私が一番好きなアニメだ。それもTVシリーズに限る。1998年作品なので、もう5年も前のものなのだけれど、未だ、これの半分も面白い作品を見たことがない。まあそんなにアニメ自体を見たことないんだけれど。
灰色連盟は半分ぐらいに認めてやってもいいかな。……いやあ、どうだろ、4割ぐらいかな。キンゲは私はやっぱり認められない。評価の範疇外。面白いけど。
何はともあれ、久しぶりに見たビバップは、相変わらず途方もない切れ味と充実感だった。どこか手垢の付いたスタイルを、粋に着こなして飄々と進むストーリー。時にはぎりぎりまで緩めておきながら、本当の逸脱は決して見せない演出。大人のためのエンターテイメントとして、とてつもない完成度を誇っていた。敵わないどころの騒ぎではない。


北欧20c初頭を舞台にしたお話をやろうと思って何年も暖めている。ずっと「真面目に」歴史を背景においた設定を考えていたのだけれど、2時間ビバップを見た後、ぼんやりと、『もしそれでビジョンが明確になるならば、ファンタジーを恐れてはいけないのかも知れない』と思った。
結局のところ、ファンタジーだって省略技法なんだと思う。割りやすいように、変数を仮定しているだけなのだ。


ところで、コロナビール片手にトルティーヤをつまみながらビバップを見るのは、何だかあの三人のじいさんにハマりこんだみたいで結構愉快です。